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Proxmox Backup Server(PBS)

今回ドスパラで購入したベアボーンは Deskmini H470 と Core i3 10100 BOX。仮想基盤の Proxmox VE として使用中の X300 と同じ性能は不要だろうと、少し安価な Intel Core i3 を選択。こちらもコストパフォーマンスは高いと思う。
メモリ−は CFD D4N2666PS-16G を1枚。8Gx2枚と悩んだけど、ゲーム PC のようにデュアルチャンネル効果を求める訳じゃないから問題ない。
バックアップストレージは Deskmini X300 から取り出した 1TB の SSD。システム要件としては OS ストレージに 32GB以上だから、残りをバックアップストレージとして使用すればこの1台でも十分。
今回は、長らく放置していた 128GB の PLEXTOR PX-128M5P(6000時間使用、保証期間切れ)が余っていたから OS ストレージ用に使ってみた。

インストールは次のサイトを参考とした。感謝!

目次

インストール

公式サイトから ISO イメージファイルをダウンロード、 USB メモリーに焼いてインストーラーを起動する。Proxmox 同様、特に悩むことは無いと思う。ホスト名は「 pbs 」とした。

リポジトリ変更

PVE 同様、エンタープライズリポジトリを無効化、サブスクリプション無しリポジトリを追加する。

root@pbs:~# cat /etc/apt/sources.list.d/pbs-enterprise.list


# deb https://enterprise.proxmox.com/debian/pbs buster pbs-enterprise  //コメントアウト
root@pbs:~# vi /etc/apt/sources.list


deb http://ftp.jp.debian.org/debian buster main contrib
deb http://ftp.jp.debian.org/debian buster-updates main contrib

# PBS pbs-no-subscription repository provided by proxmox.com,
# NOT recommended for production use
deb http://download.proxmox.com/debian/pbs buster pbs-no-subscription  //追加

# security updates
deb http://security.debian.org buster/updates main contrib

バックアップストレージの追加

1TB の SSD は使用済みだから、最初にコンソールからおまじないを。自分の環境では /dev/sdb として認識されているから

root@pbs:~# sgdisk --zap-all /dev/sdb

まずは初期化。「管理」の「Storage / Disks」からデバイスを選択して初期化する。このあたりは PVE と同じ感覚で設定できるのがイイ。

続いてディレクトリの作成。ext4 , xfs が選択可能。画像は ext4 で、名前を store1 としたもの。サイドバーの Datastore に store1 が出てくる。実体は /mnt/datastore/store1。

ユーザーの追加、アクセス権限の設定

store1 を PVE のストレージとして追加するときのユーザーを追加してアクセス権限を設定する。
※画像のユーザー名は削除している。

追加したユーザーに store1 のアクセス権限を設定する。タブ「アクセス権限」から「追加」で表示されるダイアログから、

  • パス : /datastore/store1(/datastore でもいい)
  • ユーザー : user@pbs(追加したユーザー)
  • ロール : DatastoreAdmin(DatastoreBackup だとバックアップが失敗するらしい)

とした。

PVE でストレージの追加

サイドバーのデータセンターからストレージを選択、追加ボタンをクリックして PBS を追加する。
バックアップ先、頻度は同じくサイドバーのバックアップから設定する。

fingerprint を入力する必要があるので、PBS のDashboard の「Show Fingerprint」をクリックしてコピーしておく。

バックアップのプルーニングと削除

PVE はストレージの編集で表示されるダイアログ画面から設定するが、PBS は store1 を選択して Prune & GC から設定する。

  • Pruning はデータストアからバックアップインデックスファイルを削除する。データは削除しない。
  • Garbage Collection(GC)はデータを削除する。

ハマったこと

初回時だけはバックアップに時間がかかる。SSD の read,write 時間に大きく依存するが、自分の環境だと 200G の仮想マシン(vm102)のバックアップに約 20分を要した。
このとき、最初は何度もバックアップ途中で 400 エラーが出てバックアップ出来なかった。
メッセージは次のとおり。

2021-02-19T14:50:03+09:00: starting new backup on datastore 'disk2': "vm/102/2021-02-19T05:50:03Z"
2021-02-19T14:50:03+09:00: GET /previous: 400 Bad Request: no valid previous backup
2021-02-19T14:50:03+09:00: created new fixed index 1 ("vm/102/2021-02-19T05:50:03Z/drive-scsi0.img.fidx")
2021-02-19T14:50:03+09:00: add blob "/mnt/datastore/disk2/vm/102/2021-02-19T05:50:03Z/qemu-server.conf.blob" (348 bytes, comp: 348)
2021-02-19T15:05:59+09:00: POST /fixed_chunk: 400 Bad Request: detected chunk with wrong digest.
2021-02-19T15:05:59+09:00: POST /fixed_chunk: 400 Bad Request: error reading a body from connection: broken pipe
2021-02-19T15:05:59+09:00: POST /fixed_chunk: 400 Bad Request: error reading a body from connection: broken pipe
2021-02-19T15:05:59+09:00: POST /fixed_chunk: 400 Bad Request: error reading a body from connection: broken pipe
2021-02-19T15:05:59+09:00: POST /fixed_chunk: 400 Bad Request: error reading a body from connection: broken pipe
2021-02-19T15:05:59+09:00: backup failed: connection error: bytes remaining on stream
2021-02-19T15:05:59+09:00: removing failed backup
2021-02-19T15:05:59+09:00: POST /fixed_chunk: 400 Bad Request: error reading a body from connection: broken pipe
2021-02-19T15:05:59+09:00: POST /fixed_chunk: 400 Bad Request: error reading a body from connection: broken pipe
2021-02-19T15:05:59+09:00: TASK ERROR: connection error: bytes remaining on stream

これが常に同じタイミングで発生するものではなく、進行状況 10% 以下のときもあれば 80% くらいでストップすることもあった。ちなみに PVE 単独でローカルのディレクトリにバックアップしていたときはエラーでストップしたことはない。
PBS を再起動した直後にバックアップを実行したときが比較的調子がよさそうだったから、数回試みて無事、TASK OK となって終了できた。一度バックアップが成功すれば、次からはあっという間にバックアップは終了する。

その他、詳細は Welcome to the Proxmox Backup documentation! を。

所感

便利で安心、満足です。

メモリーも CPU も、上の画像のとおり過剰スペック。SSD は速いに越したことはないけど、それも最初のバックアップ実行時だけ。自鯖環境だと頻繁にバックアップする必要もないから PBS はほとんど休眠状態だな。
消費電力は PC(3台)、HUB(5port)、Wi-Fi ルータが常時起動で安定時 40W 弱。
apcupsd による停電時シャットダウンも問題なく、とりあえず一段落か。

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