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テスト環境の Proxmox 8.0 をアップグレードしてみた

今回も新規インストールじゃなく、アップグレードを実行、次のサイトの手順通りで問題なく終了した。

目次

準備

ceph のバージョンが 17.2 Quincy になっていることを確認。まだの場合は先にアプグレードしておくこと。
続いてノードのアップグレードを実行する。並行してアップグレードせずに、各ノードを一つ一つ確認しながら実行すること。
それから、実行中の VM や CT は停止するか、停止できない場合は他のノードにマイグレーションしておく。

まずはアップグレード対象のノ��ドに ssh でログインして最新版(7.4)になっていることを確認する。

root@pve1:~# apt update 
〜省略〜
root@pve1:~# apt dist-upgrade 
〜省略〜
root@pve1:~# pveversion
pve-manager/7.4-15/a5d2a31e (running kernel: 5.15.107-2-pve)

続いてチェックリストプログラムを root で実行する。

# pve7to8 --full

結果はこんな感じ。警告、失敗ともナシ。

root@pve1:~# pve7to8 --full
〜省略〜
= SUMMARY =

TOTAL:    40
PASSED:   38
SKIPPED:  2
WARNINGS: 0
FAILURES: 0
root@pve1:~#

2つ目のノードで実行すると次の通り WARNINGS が1件でた。Web GUI からノードの「Ceph」の「OSD」を選択して、「Global Flags の管理」から「noout」にチェックを入れておく。

root@pve1:~# pve7to8 --full
〜省略〜
WARN: 'noout' flag not set - recommended to prevent rebalancing during upgrades.
INFO: checking Ceph config..
〜省略〜

= SUMMARY =

TOTAL:    40
PASSED:   37
SKIPPED:  2
WARNINGS: 1
FAILURES: 0

ATTENTION: Please check the output for detailed information!

リポジトリの更新

次のコマンドで Debian ベース リポジトリを Bookworm に更新する。
もちろん、直接ファイルを編集してもいい。

root@pve1:# sed -i 's/bullseye/bookworm/g' /etc/apt/sources.list

自分は無料の No-Subscription Repository を使用しているけど、一応 /etc/apt/sources.list.d/pve-enterprise.list の Enterprise Repository も書き換えておく。

詳細は Package Repositories を参照。

それから ceph のリポジトリを更新する。8.0 からサブスクリプションなしの場合は、 ceph も次の通り no-subscriptionリポジトリを使用することになっている。

root@pve1:~# echo "deb http://download.proxmox.com/debian/ceph-quincy bookworm no-subscription" > /etc/apt/sources.list.d/ceph.list

アップグレード

お約束。

root@pve1:~# apt update

アップグレードを実行する。

root@pve1:~# apt dist-upgrade

adduser の説明があるから「q」を押して次へ。

キーボードレイアウトは自分の環境に応じて選択する。

アップグレードの説明によると /etc/issue は「N」が安全となっているけど・・・差分は次の通り Debian のバージョンが追記されるだけだから「Y」を選択。

設定ファイル '/etc/issue'
 ==> これはインストールしてから (あなたかスクリプトによって) 変更されています。
 ==> パッケージ配布元が更新版を提供しています。
   どうしますか? 以下の選択肢があります:
    Y か I  : パッケージメンテナのバージョンをインストールする
    N か O  : 現在インストールされている自分のバージョンを残す
      D     : 両バージョンの差異を表示する
      Z     : 状況を調査するためにシェルを開始する
 デフォルトでは現在使っている自分のバージョンを残します。
*** issue (Y/I/N/O/D/Z) [デフォルト=N] ? D
--- /etc/issue  2023-06-22 22:00:20.051480993 +0900
+++ /etc/issue.dpkg-new 2023-03-02 22:55:00.000000000 +0900
@@ -1,10 +1,2 @@
-
-------------------------------------------------------------------------------
-
-Welcome to the Proxmox Virtual Environment. Please use your web browser to 
-configure this server - connect to:
-
-  https://192.168.1.202:8006/
-
-------------------------------------------------------------------------------
+Debian GNU/Linux 12 \n \l

サービスの再起動についての質問は「はい」とした。

lvm.conf は「Y」が推奨されているからそのとおりに。

設定ファイル '/etc/lvm/lvm.conf'
 ==> これはインストールしてから (あなたかスクリプトによって) 変更されています。
 ==> パッケージ配布元が更新版を提供しています。
   どうしますか? 以下の選択肢があります:
    Y か I  : パッケージメンテナのバージョンをインストールする
    N か O  : 現在インストールされている自分のバージョンを残す
      D     : 両バージョンの差異を表示する
      Z     : 状況を調査するためにシェルを開始する
 デ��ォルトでは現在使っている自分のバージョンを残します。
*** lvm.conf (Y/I/N/O/D/Z) [デフォルト=N] ? Y

/etc/apt/sources.list.d/pve-enterprise.list は自分で書き換えたから「N」を選択。

設定ファイル '/etc/apt/sources.list.d/pve-enterprise.list'
 ==> これはインストールしてから (あなたかスクリプトによって) 変更されています。
 ==> パッケージ配布元が更新版を提供しています。
   どうしますか? 以下の選択肢があります:
    Y か I  : パッケージメンテナのバージョンをインストールする
    N か O  : 現在インストールされている自分のバージョンを残す
      D     : 両バージョンの差異を表示する
      Z     : 状況を調査するためにシェルを開始する
 デフォルトでは現在使っている自分のバージョンを残します。
*** pve-enterprise.list (Y/I/N/O/D/Z) [デフォルト=N] ? N

最後にノードを再起動して、「Global Flags の管理」から「noout」のチェックを外して Ceph が正常になったら終了。残りのノードも同様にアップグレードを実行する。

以上で特に問題なく 8.0 にアップグレードが完了した。
週末にゆっくり本番環境をアップグレードしよう。

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